ディストーション

プロが厳選!おすすめのディストーション・ペダル20選【定番・名機】

ライブステージの幕が上がる寸前、あの静寂の中でスイッチを「踏み込む」。その瞬間、ギターの音が、空気を切り裂き観客の心臓をぶち抜く「凶器」にも「芸術」にも変わる。ディストーションを踏むというのは、ギタリストにとって魂の解放そのものです。

しかし、市場には数え切れないほどのモデルが溢れ、初心者からベテランまで、自分に最適な一台を見つけることは容易ではありません。

私はプロとして四半世紀以上、スタジオでの繊細なレコーディングから、大規模な野外ステージまで、300台以上の歪みペダルと格闘してきました。現場で汗にまみれ、時には「全然音が抜けない」と絶望し、時には「これだ!」という音に出会い震える。そんな泥臭い試行錯誤を繰り返し、300台の屍を越えて「一軍」として生き残ったのが、これから紹介する20台です。

老舗ブランドから個人工房製まで、歪みペダルを300台以上も踏み倒してきたからこそ語れる、「厳選のおすすめディストーション」を、皆さんに共有したいと思います。運命の一台との出会いをサポートできたら嬉しいです!

時代を創った「不朽の定番」

歴史に名を刻み、数多の名盤を支えてきたマスターピースたちは、「古いもの」ではなく、現代においても「歪みの基準点」として機能しています。

BOSS「DS-1」 - 全てのディストーションの原点

このオレンジ色の筐体は、エレキギターにおけるディストーションのアイコンそのものです。1978年の登場以来、カート・コバーンやジョー・サトリアーニといった、時代を変えてきたレジェンドたちが手にしてきました。

鋭く尖ったエッジ感と、ギターのボリューム操作に対する素直な追従性は元祖ならではです。低域がタイトに削ぎ落とされているため、複数の楽器が鳴り響くアンサンブルにおいても「絶対に埋もれない」という強みを持ちます。TONEを絞れば甘く太いリード、上げればジャリッとした攻撃的なカッティングと、実は使い手の個性が如実に出る「鏡」のような一台です。

DS-1の詳しいレビュー記事はこちら

主な用途

パンク、グランジ、オルタナティブロック、鋭いカッティング

徹底評価

評価項目評価寸評 (プロの視点)
単体音質★★★☆☆唯一無二の「ジャリッ」とした質感。全音域がタイトでスッキリしている。
歪み量★★★☆☆深すぎず、適度な潰れ感。ピッキングのニュアンスを殺さない。
ブースター適正★★★★★メイン歪みも良いが、ゲインを下げて「エッジ」を足すブースターとして超優秀
音色の幅広さ★★☆☆☆TONEの効きが非常に鋭い。時計の11時付近が最もバランスが良い。
ノイズの少なさ★★★☆☆ビンテージ設計ゆえ、最新機に比べると存在感はあるがロックの味。
コスパ★★★★★驚異的。この価格でこの耐久性とサウンドは、全ギタリストが通るべき道。
リセールバリュー★★★★☆世界的なスタンダードであり、中古市場でも常に安定。

ProCo「RAT2」 - 荒々しくも音楽的なファズ的ディストーション

中域に強烈な「粘り」と「腰」があり、FILTERノブ一つで、マイルドなリードからファズに近い破壊的なサウンドまでを網羅します。ジェフ・ベックからメタリカまで、ジャンルを超えて愛される理由は、その「音楽的な太さ」にあります。

歪みの粒子が粗く、音が壁のように押し寄せる感覚。FILTERノブは右回しで高域をカットする独自仕様で、どんなアンプに繋いでも「馴染むポイント」が必ず見つかります。単体での歪みはもちろん、歪ませたアンプにさらなる粘りを足す用途としても、これ以上の代えは存在しません。

RAT2の詳しいレビュー記事はこちら

主な用途

ハードロック、ブルース・ソロ、シューゲイザー

徹底評価

評価項目評価寸評 (プロの視点)
単体音質★★★★☆中域が太く、粘りのあるサウンド。ファズのような「壁」を作れる。
歪み量★★★★☆ゲイン幅が広く、クランチから激しい崩壊サウンドまでカバー。
ブースター適正★★★★☆他の歪みの後段でミッドレンジを強調し、ソロの音を太くするのに最強。
音色の幅広さ★★★★☆FILTERノブの習熟度次第で、暗い音から明るい音まで自在。
ノイズの少なさ★★★☆☆ゲインを上げると相応に出るが、このペダルの場合は迫力の一部。
コスパ★★★★★手頃な価格で手に入る伝説。一生使える頑強さも魅力。
リセールバリュー★★★★☆世代を問わず求められる、歪みの定番。

MAXON「SD9」 - 粘りとコシが同居する国産の「隠れた」名機

スコット・ヘンダーソンの愛用で知られ、ディストーションながらオーバードライブのような滑らかさを持ち合わせる一台。低域の押し出しが非常に強く、線の細いギターを「マッチョなトーン」に変貌させます。

「Sonic Distortion」の名が示す通り、音像がボヤけず前に突き進みます。特にストラトキャスターのリアピックアップでソロを弾く際、高域が痛すぎず低域がスカスカにならない絶妙なバランスを実現。歪み量もしっかりで、一度ハマると他のディストーションでは物足りなくなる、麻薬的な魅力があります。

SD9の詳しいレビュー記事はこちら

主な用途

フュージョン、ブルース・ロック、ストラトの補正

徹底評価

評価項目評価寸評 (プロの視点)
単体音質★★★★☆独特の低域の太さと、滑らかな高域が共存。非常に音楽的で艶がある。
歪み量★★★★☆リードプレイに最適な飽和感。「気持ちよく弾かせてくれる」パワー設定。
ブースター適正★★★★☆音を太くするための「常時ON」にも適した質感を備える。
音色の幅広さ★★☆☆☆セッティングに癖があるが、唯一無二の太い中低域はこれならでは。
ノイズの少なさ★★★★☆比較的クリアで、スタジオワークでも重宝する。
コスパ★★★★☆国産ブランドの信頼性。この音がこの価格で手に入るのは奇跡。
リセールバリュー★★★☆☆知る人ぞ知る名機として、安定した評価。

MXR「M104 DISTORTION+」 - ギターヒーローが愛した、乾いたエッジ

ランディ・ローズが愛用したことで世界的に知られる一台。現代の「濃密な歪み」とは対極にある、カラッと乾いた質感が特徴。歪みそのものに強い色付けはなく、アンプの歪みに「ガリッ」とした噛みつきを足すのに最適です。

ノブが2つだけの究極にシンプルな設計。単体で使うとクラシックな印象ですが、フルアップさせたスタックアンプにこれを踏み込むと、途端に「あの伝説のパンチングサウンド」に近づくことができます。

M104の詳しいレビュー記事はこちら

主な用途

80sハードロック、アンプのプッシュ、歯切れの良いリフ

徹底評価

評価項目評価寸評 (プロの視点)
単体音質★★★☆☆レトロで乾いた、心地よい歪み。初期ハードロックの香りがする。
歪み量★★★☆☆中程度。アンプ側の歪みと合わせることで真価を発揮する。
ブースター適正★★★★★歪んだアンプへのプッシュ用として、音の輪郭を際立たせる力は最強。
音色の幅広さ★☆☆☆☆狙った音は一つ。潔いセッティングを求める人へ。
ノイズの少なさ★★★☆☆ヴィンテージタイプゆえ。コンディションに左右されやすい。
コスパ★★★★★誰にでも手の届く価格で、歴史の一端を所有できる。
リセールバリュー★★★★☆殿堂入りの定番として常に求められている。

アンプの魂を宿す「アンプライク」カテゴリー

重厚な箱鳴りと、ピッキングに対するダイレクトなレスポンス。真空管アンプヘッドの魅力を足元の小箱に凝縮したモデルたち。

Suhr「Riot」 - ハイエンドアンプの咆哮をペダルに

ハイエンドアンプブランドSuhrが放つ、モダン・ディストーションの最高傑作。まるで数千ドルのアンプのチャンネルを切り替えたかのような、きめ細かくシルキーな歪みが手に入ります。

最大の特徴は、どれだけ深く歪ませてもコードの一音一音が潰れない「圧倒的な解像度」。3段階のスイッチでボイシングを切り替えられるため、どんなアンプに繋いでも「その場の一番いい音」を引き出せます。安価な練習用アンプさえも、ステージ級のモンスターアンプに変貌させる驚異の一台。

Riotの詳しいレビュー記事はこちら

主な用途

モダン・ロック、ハードロック、解像度重視のリード

徹底評価

評価項目評価寸評 (プロの視点)
単体音質★★★★★非常にリッチな倍音。アンプライクペダルの到達点。
歪み量★★★★★深く歪ませても音が濁らず、サステインが美しい。
ブースター適正★★★☆☆1台で音が完成されている。メイン歪みとして推奨。
音色の幅広さ★★★★☆3wayスイッチが非常に優秀で、あらゆるジャンルをカバー。
ノイズの少なさ★★★★★ハイゲインとは思えないほど静寂。
コスパ★★★☆☆高価だが、質の高さを求めるならこの投資に損はない。
リセールバリュー★★★★☆世界的に人気が衰えず、高値で安定。

Soldano「SLO Pedal」 - 伝説の「SLO-100」を完璧にペダル化

80-90年代のロックシーンを支配した伝説のアンプ「SLO-100」のサウンド。マイク・ソルダーノ本人が監修したこのペダルは、実機の持つ「噛み付くような」ハイミッドのレスポンスを見事に再現しています。

歪みが重なり合っても芯が残り、吸い付くようなピッキング感覚。ハイゲインながら品格があり、大人のハードロックを感じさせるサステインが絶品です。この一台があれば、どこへ行っても「あの時代のトップギタリストの音」が手に入ります。

SLO Pedalの詳しいレビュー記事はこちら

主な用途

LAメタル、ブルース・リード、エッジの効いたハードロック

徹底評価

評価項目評価寸評 (プロの視点)
単体音質★★★★★まさに「アンプ」。コンプレッション感が絶妙で、弾きやすさが段違い。
歪み量★★★★☆実機同様、野太いクランチからハイゲインまで高品質。
ブースター適正★★☆☆☆クリーンなアンプのメイン歪みとして使うのが最も美味しい。
音色の幅広さ★★★☆☆唯一無二のソルダーノ・トーン。それを求める人にはこれ一択。
ノイズの少なさ★★★★☆非常に洗練された回路。ハイゲイン時も扱いやすい。
コスパ★★★★☆数百万円のアンプを買い足すことを思えば、非常に優れた投資。
リセールバリュー★★★★☆伝説的なブランド力があり、安定。

BOGNER「Ecstasy Red」 - 究極の多機能アンプライク

ブティックアンプの頂点「Ecstasy」のレッドチャンネルを再現。ボグナー特有のシルキーで奥行きのある歪み。さらに独立したブースト機能まで備えた、現場仕様のモンスターペダルです。

多数のミニスイッチで年代別のボイシングを切り替え可能。きめ細かい歪みは、どんなに深く設定しても「安っぽい音」に成り下がることがありません。ライブハウスのどんなアンプでも、一瞬で「最高級の歪み」に変えてしまう、プロの現場でも最も頼りになる一台です。

※生産中止モデルのため、中古でも良い個体を見つけたら迷わずゲットを推奨!

Ecstasy Redの詳しいレビュー記事はこちら

主な用途

スタジオワーク、多彩な音色を必要とするライブ、ソロブースト

徹底評価

評価項目評価寸評 (プロの視点)
単体音質★★★★★シルキーで立体的な歪み。ボグナーらしさが凝縮されている。
歪み量★★★★★激しく歪ませても気品を失わない、圧倒的なオーラ。
ブースター適正★★★★★独立したブーストスイッチにより、1台でライブの歪みを完結できる。
音色の幅広さ★★★★★多数のミニスイッチで、あらゆるアンプ特性に対応。
ノイズの少なさ★★★★☆回路規模は大きいが、非常にクリア。
コスパ★★☆☆☆初期投資は必要だが、その価値は音を聴けば納得。
リセールバリュー★★★★★ハイエンド・アンプライクの代名詞として不動。プレミアム価格は上昇中。

MARSHALL「The Guv’nor」 - 英国の誇り、足元にオールドマーシャルを

マーシャル社が「自らのアンプの音を再現するために」世に送り出した始祖。3バンドEQを搭載し、まさにオールドマーシャルのような中域に粘りのあるブリティッシュサウンドを奏でます。

歪んでいるのに音が太く、耳に痛くない「大人のディストーション」。EQの効きが非常に良いため、どんなアンプに繋いでも「マーシャル化」することが可能です。オリジナルも復刻版も、一度踏めば「あ、これが本物の音だ」と納得できる凄みがあります。

The Guv’norの詳しいレビュー記事はこちら

主な用途

ブリティッシュ・ロック、ブルース・ハード、トーンの骨格作り

徹底評価

評価項目評価寸評 (プロの視点)
単体音質★★★★☆太く、中域に粘りがある。耳に優しいオールドマーシャル・トーン。
歪み量★★★☆☆激歪みというより、リッチなディストーション。
ブースター適正★★★★☆3バンドEQが優秀。アンプの「性格」を変えるブースターとしても秀逸。
音色の幅広さ★★★★☆EQの可変幅が広く、幅広いサウンドメイクが可能。
ノイズの少なさ★★★☆☆復刻版は平均的。不満はない。
コスパ★★★★☆復刻版により入手しやすくなった。質は高い。
リセールバリュー★★★★☆ヴィンテージはプレミア化、復刻版も価値が落ちにくい。

MARSHALL「JCM800 FX」 - 伝説のJCMを本家が本気で鳴らす

ハードロックサウンドの代名詞、JCM800のあの荒々しく、かつジューシーな歪みを再現。ボリュームを絞った時のクリーンへの戻り方も含め、アンプそのものを操作している感覚に陥ります。

これぞ王道というエッジ感と、ピッキングを弾き返すようなレスポンス。80年代ハードロックが好きなギタリストなら、一瞬で「これだ」と思えるトーンが手に入ります。

JCM800 FXの詳しいレビュー記事はこちら

主な用途

80s〜90sハードロック、バッキングソロ両用

徹底評価

評価項目評価寸評 (プロの視点)
単体音質★★★★★まさに「マーシャルの壁」の前に立っているかのような音圧。
歪み量★★★★☆最もハマるゲイン量。サステインも十分。
ブースター適正★★☆☆☆メインとして鳴らすのが真骨頂。
音色の幅広さ★★★☆☆キャラクターがはっきりしており、迷わない。
ノイズの少なさ★★★★☆現代の技術でノイズ対策も万全。
コスパ★★★★☆マーシャルサウンドの完成形の一つ。
リセールバリュー★★★★☆需要が途絶えない不朽のサウンド。

XOTIC「SL Drive」 - 手のひらサイズのプレキシ・サウンド

ジミ・ヘンドリックスやポール・コゾフが愛した、あのマーシャル「Super Lead」をコンパクトサイズで再現。ピッキングの強弱でクリーンから歪みまでを操る、アンプ的な楽しみが凝縮されています。

内部スイッチで「Super Lead」と「Super Bass」を切り替え可能。非常に音圧が高く、小型ながらメインの歪みとして十分に通用します。アンプをさらに一段階プッシュし、トーンを太くするための秘密兵器としても最高です。めちゃくちゃ実機っぽい振る舞いですよ〜!

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主な用途

クラシック・ロック、アンプのプッシュ、ボードの省スペース化

徹底評価

評価項目評価寸評 (プロの視点)
単体音質★★★★★太く、乾いたブリティッシュサウンド。ビンテージな質感。
歪み量★★★☆☆ちょうど良いクランチからディストーション。
ブースター適正★★★★☆アンプをプッシュした際の音圧アップも素晴らしい。
音色の幅広さ★★★★☆内部ディップスイッチで細かくキャラを追い込める。
ノイズの少なさ★★★★☆コンパクトながら非常にタフでローノイズ。
コスパ★★★★★このサイズ・価格でこの音は驚異的。
リセールバリュー★★★★☆常に人気のロングセラー。

使える!「ハイゲイン&モダン」カテゴリー

ダウンチューニングや多弦ギターでも音がボヤけない。圧倒的な解像度とタイトな重低音を追求した現代の回答。

REVV「G3」 - 現代メタルの新基準

「パープルチャンネル」と呼ばれるモダン・ハイゲイン・サウンド。低域が極めてタイトで、どれだけ速く弾いても一音一音がくっきり。ジェントやテクニカルなプレイに不可欠なスピード感を持っています。

冷徹なまでにタイトな歪み。アナログながらデジタルに負けない反応速度があり、ダウンチューニングでも音がボケません。3段階のスイッチで歪みのキャラを激変させられるのもポイントです。大きな声では言えませんが(!?)普通にそのへんのアンプヘッドより音が良いんですけど...(笑)

これ繋いでスティーブ・ヴァイやTOTOの曲とか弾いたら、飛ぶほど気持ち良いですよ!

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主な用途

モダン・メタル、ジェント、テクニカル・ロック

徹底評価

評価項目評価寸評 (プロの視点)
単体音質★★★★★冷徹なまでにタイト。ハイゲイン界のニュー・スタンダード。
歪み量★★★★★飽和しすぎず、芯のある深い歪み。
ブースター適正★☆☆☆☆完成度が高すぎて、他と混ぜる必要がない。ペダルに失礼。
音色の幅広さ★★★★☆Aggressionスイッチでニュアンスを自在に調整可能。
ノイズの少なさ★★★★★驚異的に静か。ノイズゲートが不要なレベル。
コスパ★★★★☆最新のトーンが手に入るなら納得。
リセールバリュー★★★★☆現役プレイヤーからの支持が絶大。

BOSS「MT-2 Metal Zone」 - 唯一無二のEQモンスター

ミドルのパラメトリックEQにより、地響きのような重低音から切り裂くような高音まで自由自在。かつては賛否ありましたが、今や「EQを使いこなせば最強の武器」として完全に再評価されています。

歪まないはずがないほどのハイゲイン。中域の特定周波数を削り込む「ドンシャリ」から、逆にミッドを膨らませたリードまで。回路設計は非常に堅牢で、プロのボードにこっそり組み込まれていることも多い「隠れた実力者」です。

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主な用途

メタル、インダストリアル、重低音バッキング

徹底評価

評価項目評価寸評 (プロの視点)
単体音質★★★☆☆特徴的なミッドコントロール。使いこなせば最強の重低音。
歪み量★★★★★限界を知らない深い歪み。無限のサステインを誇る。
ブースター適正☆☆☆☆☆完全にメイン歪みとして設計されている。
音色の幅広さ★★★★★EQの可変幅は全ペダル中トップクラス。迷うのも楽しみ。
ノイズの少なさ★★★★☆非常に堅実。BOSSならではの安心感。
コスパ★★★★★この機能、この音でこの価格は圧倒的。
リセールバリュー★★★★☆定番中の定番として市場に定着。

Mad Professor 「STONE GREY DISTORTION」 - ハイゲイン界の透明感

ハイゲインでありながら、1音の弾力性が損なわれない。どんな複雑なテンションコードを弾いても、すべての弦の音が聞き取れるほど驚異の透明感を誇ります。

どんなに深く歪ませても、ギター本来の鳴りを損なわないのが最大の特徴。モダンなハイゲインサウンドを求めつつも、音の「解像度」に妥協したくないギタリストに、私は迷わずこれをお勧めします。さらには、クランチトーンも完成度が高すぎ!

主な用途

モダンロック、解像度重視のハイゲイン、テンションコード多用

徹底評価

評価項目評価寸評 (プロの視点)
単体音質★★★★☆歪みの密度は高いが、非常にクリア。コードが濁らない。
歪み量★★★★★ヘヴィなバッキングでも芯が残り、腰砕けにならない。
ブースター適正★★★☆☆クリーンなアンプとの相性が抜群。
音色の幅広さ★★★☆☆一貫した「ストーン・グレー」のトーン。
ノイズの少なさ★★★★★非常に優秀。録音の現場でも重宝。
コスパ★★★★☆品質と使い勝手のバランスが良い。
リセールバリュー★★☆☆☆根強いファンがいる通な一台。

FENDER「Full Moon Distortion」 - フェンダーが放つ「本気」の歪み

フェンダーのアンプ職人が設計したハイゲイン・ペダル。4バンドEQ、独立したブーストスイッチ、テクスチャースイッチと、現代ギタリストが必要とする機能を網羅。

フェンダーらしい滑らかな高域を残しつつも、重厚な低域が押し寄せるトーン。フェンダーが提案する「重低音」の解として、非常にリッチなトーンを提供。足元の視認性が高いバックライト付きノブも、現場主義のこだわりを感じさせます。

ドライブトーンの方向性としては、ヒュースアンドケトナーのヘッドみたいな感じに近いです。

Full Moon Distortionの詳しいレビュー記事はこちら

主な用途

モダン・ハイゲイン、メタル、ソロ時の音量アップ

徹底評価

評価項目評価寸評 (プロの視点)
単体音質★★★★☆厚みがあり、滑らかな質感。非常にリッチ。
歪み量★★★★★メタルまで余裕。かなり深く、凶暴に歪む。
ブースター適正★★☆☆☆独立ブーストノブがあり、本体のみでソロの準備が整う。
音色の幅広さ★★★★☆ミニスイッチとEQで、どんなジャンルにも化ける。
ノイズの少なさ★★★★☆非常に静か。高品質な回路設計。
コスパ★★★★☆機能を考えれば、コストパフォーマンスは極めて高い。
リセールバリュー★★☆☆☆これから再評価されるべきポテンシャル。

「多彩な汎用」&「個性派キャラクター」カテゴリー

1台で何役もこなす柔軟性、あるいは逆に代わりの効かない強烈なアイデンティティを持つアイテムたち。

SUHR「Eclipse」 - 妥協なき2チャンネル・ディストーション

名機Riotをベースにしつつ、完全に独立した2チャンネルを搭載。クランチとリードをこれ一台で完璧に完結させられます。それぞれのチャンネルにVoiceノブがあるため、接続するアンプを選びません。

Suhrらしいクリアかつワイドレンジな音像。ライブにおけるメインの歪みセクションはこれ一つで十分、と言えるほどの圧倒的な完成度です。プロが「最も現場で使える」と太鼓判を押すのも頷ける一台。

Eclipseの詳しいレビュー記事はこちら

主な用途

ライブ全般、スタジオミュージシャン向き、2段階の歪みの切り替え

徹底評価

評価項目評価寸評 (プロの視点)
単体音質★★★★★Suhrクオリティ。一切の妥協がないハイエンド。
歪み量★★★★★チャンネルごとに独立したGAIN設定が可能。
ブースター適正★★★☆☆これ1台でボードが完結する利便性。
音色の幅広さ★★★★★2チャンネル+Voiceノブで、あらゆるアンプにマッチ。
ノイズの少なさ★★★★★非常にクリーン。高品質の証。
コスパ★★★☆☆高価だが、最高級ペダル2台分と考えれば納得の範囲。
リセールバリュー★★★★☆常に高い評価と需要。値崩れしにくい。

VEMURAM「Butter Machine」 - マイケル・ランドウの理想を形に

世界が注目するVEMURAMとマイケル・ランドウの共同開発。SD-9系のディストーションでありながら、指先のニュアンスが歌うように響く、極上のファズのような芳醇リードサウンド

真鍮筐体による独特の「鳴り」と、リッチで艶のある中音域。荒々しさではなく、音楽的に美しく、ソロがアンサンブルの前にスッと出る特性を持っています。2つのトリマーで、微細なレスポンスの追い込みも可能。

Butter Machineの詳しいレビュー記事はこちら

主な用途

歌うようなソロ、スタジオワーク、リッチなリード

徹底評価

評価項目評価寸評 (プロの視点)
単体音質★★★★★真鍮筐体による唯一無二の倍音。リッチで太く、艶がある。
歪み量★★★★☆滑らかな歪み。ソロプレイに特化したような設定。
ブースター適正★★★☆☆メインで鳴らしてこそ、その「鳴り」を実感できる。
音色の幅広さ★★★★☆トリマーで追い込みができる。通好みの設計。
ノイズの少なさ★★★★★完璧なノイズ対策。極めてクリアな音場。
コスパ★★☆☆☆高価。だが、代わりの効かない唯一無二の価値がある。
リセールバリュー★★★★★驚異的に高く、値崩れがほとんどない。

JHS Pedals「Sweet Tea V3」 - 最強の歪みをコンボ

右側にTS系の傑作「Moonshine」、左側にJCM800サウンドの「Angry Charlie」を搭載。これ一つでボードの歪みセクションを完璧に支配できます。

2つのスイッチを同時踏みした際の「音圧」は圧巻。クリーンからクランチ、さらにそこから突き抜けるハイゲインまで、一つのペダルでグラデーションを描けるのは、プレイヤーにとってこの上ない武器になります。

Sweet Tea V3の詳しいレビュー記事はこちら

主な用途

1台で歪みを完結させたい、多彩なセッションワーク

徹底評価

評価項目評価寸評 (プロの視点)
単体音質★★★★★ブティックペダル2台分。上質なアナログ歪みの極致。
歪み量★★★★★同時使用(スタック)時のパワーは凄まじい。
ブースター適正★★★★★片方をブースターとして使う「黄金のセット」が組める。
音色の幅広さ★★★★★接続順の入れ替えも可能。万能の極み。
ノイズの少なさ★★★★☆非常に優秀。同時使用時はゲイン量に注意。
コスパ★★★★☆高級ペダル2台分。そう考えれば割安な選択。
リセールバリュー★★★★☆JHSの人気機種として常に高評価。

MXR「M75 Super Badass Distortion」 - 実直な骨太選手

男臭いクランチからハイゲインまで自由自在。3バンドEQのおかげで、どんな場所でも「いつもの理想の音」を作れる実力。名前の通り、タフで頼れる一台です。

変な癖がないことが最大の武器。ギター本体の個性を活かしつつ、必要な分だけ歪みを足せる。MXRらしい堅実な作りで、過酷なツアーにも耐えうる信頼性は、プロが密かに支持する理由です。

M75の詳しいレビュー記事はこちら

主な用途

全ジャンル、汎用的なメイン歪み、初心者の最初の一台にも◎

徹底評価

評価項目評価寸評 (プロの視点)
単体音質★★★★☆非常に素直。ギターとアンプの良さを活かすタイプ。
歪み量★★★★☆かなり深く、ヘヴィに歪ませることも可能。
ブースター適正★★★★☆EQが優秀。トーン補正用ブースターとしても。
音色の幅広さ★★★★★この1台でカバーできる守備範囲は非常に広い。
ノイズの少なさ★★★★☆堅実な設計。ノイズも少なく扱いやすい。
コスパ★★★★★価格、性能、耐久性。このバランスはMXR随一。
リセールバリュー★★★☆☆手堅い人気。

BOSS「OS-2」 - 歪みの化学反応をコントロールする

オーバードライブ(OD)とディストーション(DS)を1台に。直列に繋ぐのではなく、COLORノブで「混ぜる」ことができる唯一無二のコンセプトペダルです。実はプロにファンも多い隠れた名機!

ODの粘り強さとDSのキレ。自分だけの「美味しい中間の歪み」をミリ単位で調整できるのが魅力。1台で2つのキャラを使い分けることも、新しい質感を作ることもできる、知る人ぞ知るロングセラーの名作。

OS-2の詳しいレビュー記事はこちら

主な用途

自分だけのハイブリッド・サウンド、多目的ドライブ

徹底評価

評価項目評価寸評 (プロの視点)
単体音質★★★☆☆両方の良いとこ取り。中域の甘さと高域のエッジ。
歪み量★★★★☆DS側に振り切れば、かなり激しいサウンドへ。
ブースター適正★★★★☆OD要素を混ぜることで、豊かなブースターに変貌。
音色の幅広さ★★★★★混ぜ具合によって無限の音作りが可能。
ノイズの少なさ★★★★☆安定のBOSS回路。非常に信頼性が高い。
コスパ★★★★★2台分以上の価値。BOSSの傑作の一つ。
リセールバリュー★★★★☆常に愛好者が多く、取引も活発。

MXR 「ROCKMAN X100」 - ボストンのディストーションサウンドを再現

ボストンのギタリスト「トム・ショルツ」が生み出した「ロックマン」サウンド。独特のコンプレッションと、あのコーラスがかった美しいディストーションもパーフェクトに再現。

「あの音」しか出ない、と言われればそれまでですが、その「あの音」が必要な時にはこれ以外に選択肢はありません。まるでスタジオで完成された後のような、滑らかで艶やかなトーンが一瞬で得られます。

ROCKMANの詳しいレビュー記事はこちら

主な用途

80sロック再現、ボストン・サウンドへの憧憬

徹底評価

評価項目評価寸評 (プロの視点)
単体音質★★★★☆完成された美しさ。唯一無二のパッケージング。
歪み量★★★★☆滑らか。心地よいサステインが長く続く。
ブースター適正★☆☆☆☆サウンドが完成しすぎているため、単体使用を推奨。
音色の幅広さ★★☆☆☆狙い撃ちの特化型。
ノイズの少なさ★★★☆☆独特の回路ゆえ、多少のノイズは避けられない。
コスパ★★★★☆80sファンにはたまらないプライス以上の価値。
リセールバリュー★★★☆☆ターゲットが明確で根強い人気。

300台を弾き終えて、今あなたに伝えたいこと

これまで300台以上の歪みペダルを試し、数え切れないほどのライブステージやレコーディングで音を鳴らしてきました。その中で私が辿り着いた結論は、「最高の一台とは、そのときの感情とピッキングに対して一番正直に答えてくれる一台である」ということです。

  • 伝統に裏打ちされた安心感を求めるなら、BOSSやProCo。
  • ステージ上の自分を数段上のレベルに引き上げたいなら、SuhrやBogner。
  • 自分だけの新しい音を切り拓きたいなら、VemuramやJHS。

今回厳選した20台は、どれを選んでも「失敗」はありません。そして重要なのは、スペックや評判ではなく、あなた自身の手で鳴らしたときの感覚です。

あなたのアンプやギター、そして何よりあなたの「手」と「ハート」との相性は、実際に弾き倒して仲良くなってから初めて完成します。

ペダルとの出会いは一期一会。
聴いたその瞬間、思わず笑みがこぼれる音、背筋がゾクッとする歪みに出会えたなら、それがあなたにとっての正解です!

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