
「ノイズが消えるだけじゃない、音が“花開く”」
「電源なんてどれも同じだろう」と高を括っている人も、STRYMON Ojai R30(オハイ R30)をシステムに導入しら、その圧倒的な解像度と静寂さに度肝を抜かれることでしょう。
ハイエンド・デジタルエフェクターの旗手、Strymon(ストライモン)が放つパワーサプライは、ペダルボードという小宇宙に完璧な秩序と活力を与える「心臓部」なのです。
世界中のプロフェッショナルが信頼を寄せる、この小さな青いボディー。そこには、現代の複雑なペダル事情を解決するための、緻密な計算と情熱が凝縮されています。
使用レビュー:超小型・高出力。そして、真空のような静寂性。
完全に独立した「5系統のアイソレート出力」
Ojai R30の最大の武器は、5つの出力ポートすべてが完全に独立(アイソレート)していることです。
安価なパワーサプライにありがちな「デイジーチェーン(数珠つなぎ)」構造では、デジタルペダルとアナログペダルを混ぜた際に、デジタル特有の高周波ノイズが回り込んでしまいます。Ojai R30は各ポートに専用のトランスと光学隔離回路を備え、グランドループを物理的に遮断。どんなに複雑な接続でも、スタジオクオリティの静寂を約束してくれます。
現時点で、クラスナンバーワンといって差し支えないでしょう。
9V/12V/18V切り替え可能なマルチボルテージ出力
R30が「R(Relay)」の名を冠する所以、それが2系統の電圧切り替えポートです。
本体裏面のスイッチ一つで、9V(500mA)、12V(375mA)、18V(250mA)を選択可能。近年の高品位なプリアンプやドライブペダルに多い「18V駆動によるヘッドルームの拡大」にも、追加のACアダプターなしで即座に対応します。この柔軟性が、ボード構築の自由度を劇的に高めてくれます。
ポートあたり「500mA」という圧倒的な供給能力
現代のギタリストにとって、消費電流の大きなデジタルペダルの運用は避けて通れません。Ojai R30は、すべての9V出力ポートで500mAを供給します。
これは、消費電流の激しいStrymon BigSkyやTimelineといった「モンスターペダル」を5台同時に駆動できることを意味します。供給不足によるデジタル回路の誤作動や音質劣化の不安から、あなたを完全に解放します。
驚異的な薄さと設置のしやすさ
「R」シリーズの特徴である薄型設計(30mm以下)は、エフェクターボードの「裏面」というデッドスペースを有効活用するために生まれました。
Pedaltrain(ペダルトレイン)などの傾斜のあるボードであれば、裏側にマジックテープや専用マウントで固定可能。表面の貴重なスペースをエフェクターのためだけに使えるこの設計は、機材密度の高い現代のボードにおいて、戦略的な勝利をもたらします。
多段接続(24V THRUポート)による無限の拡張性
「エフェクターが増えたら、またパワーサプライを買い直さなきゃいけないの?」
Ojai R30ならその心配は無用です。24V THRUジャックを装備しており、別のOjaiやZumaを連結させることが可能です。
一つのACアダプターから、必要に応じて出力を5ポート、10ポートと増やしていく。あなたのシステムの成長に合わせて、電源システムもシームレスに拡張できるのです。
世界中どこでも使えるユニバーサル電源
ツアーミュージシャンにとって、国ごとの電圧の違い(100V〜240V)は大きな悩みです。
Ojai R30は、付属の専用アダプター(PS-124)を使用することで、世界中の電源電圧に自動対応します。変圧器を持ち運ぶ必要はなく、電源プラグの形状さえ変換すれば、ニューヨークでもロンドンでも東京でも、常に安定したDC出力を得ることができます。
音をスポイルしない「超低ノイズ設計」
Strymonのエンジニアたちは、スイッチング電源特有の高周波ノイズを極限まで抑え込むことに成功しました。
アナログ回路の繊細なニュアンスを壊さず、デジタル回路の正確な動作を支える。その透明感のあるサウンドは、まるでアンプのグレードが一段上がったかのような錯覚を覚えるほど。ダイナミックレンジが広がり、ピッキングのレスポンスが鋭くなるのを実感できるはずです。
現代のデジタル・エフェクト事情に即した設計思想
アナログとデジタルの共存という課題
1980年代まで、エフェクターはアナログが主流でした。しかし、現代のボードには超高性能なDSP(デジタル信号処理)を搭載したペダルが並んでいます。これらは非常にクリーンで大容量な電流を必要とします。
Ojai R30は、この「アナログの繊細さ」と「デジタルの要求量」という、相反する要素を高次元で融合させるために設計されました。
「スイッチング方式」の偏見を覆す技術力
かつて「スイッチング電源はノイズが多い」と言われた時代がありました。しかしStrymonは、多段フィルタリング技術を駆使し、リニア電源(重厚なトランス方式)を凌駕する静粛性を実現。軽量化と高出力を両立させ、現代の移動の多いミュージシャンに最適な「軽くて強い」電源を確立したのです。
堅牢なアルミ削り出し筐体
過酷なライブツアーに耐えうるよう、筐体は軽量かつ強固なアルマイト処理アルミを採用。足元の衝撃や踏み込み、振動から内部の精密な回路を守り抜きます。その鮮やかな「ストライモン・ブルー」は、プロの証としての所有欲も満たしてくれます。
詳細スペック&ビジュアルインプレッション
基本仕様
| 項目 | 詳細 |
| 製品名 | STRYMON Ojai R30 |
| 出力数 | 5系統(完全独立) |
| 可変出力 | 2系統(9V/12V/18V切り替え) |
| 最大電流 | 各ポート 500mA (9V時) |
| 電源方式 | スイッチング・レギュレーテッド方式 |
| 寸法 | 130mm(W) × 58mm(D) × 29mm(H) |
| 重量 | 約171g(本体のみ) |
| 製造国 | アメリカ(カリフォルニア州) |
| 参考価格 | ¥35,000前後 |
緻密な機能美
Ojai R30のデザインは、一切の無駄を削ぎ落としたミニマリズムの極致です。
前面に並ぶ5つのDC出力ジャックは、L字プラグの干渉を避けるために適切な間隔が保たれています。グリーンのLEDインジケーターは、通電状態をクールに知らせ、暗いステージ上でもシステムの健在をひと目で確認できます。
特筆すべきは、ACアダプターと本体を繋ぐ24V入力端子。ここがロック式のコネクターではない点は賛否分かれますが、万が一足を引っ掛けた際にボードごと引き倒さないためのセーフティとしての側面もあります。
音響分析:電源がサウンドに与える影響
S/N比の劇的な向上
電源をOjai R30に替えた際、まず気づくのは「無音時の静かさ」です。特にハイゲインのディストーションペダルを使用している際、背景で鳴り続けていた「ジー」というハムノイズや「キーン」というデジタルノイズが霧散します。
ノイズフロアが下がることで、ギター本来の微細な倍音成分が表面に浮かび上がり、弱音時の表現力が一段と豊かになります。
電圧の安定による「芯」の太さ
安価な電源では、複数のペダルを同時にオンにした際、電圧降下(ボルテージ・ドロップ)が発生し、音が痩せたりコンプレッション感が強すぎたりすることがあります。
Ojai R30は、どんな負荷がかかっても正確な電圧を供給し続けます。これにより、低域のタイトさ、高域のクリアな伸びが維持され、アンサンブルの中で音が埋もれない「強い芯」を持ったサウンドが完成します。
シチュエーション別・推奨活用パターン
究極のミニマル・プロボード
構成:
- Tuner → Compressor → Overdrive → Strymon Ojai R30 (裏面配置) → Timeline → BigSky狙い:最小限の面積で、最高峰の空間系サウンドを構築。500mAの高出力を活かし、消費電流の大きいハイエンド・デジタルペダルを複数枚並べても余裕を持って駆動。配線を裏に隠すことで、トラブルに強く美しいボードに。
ヴィンテージ&モダン・ハイブリッド
構成:
- Vintage Fuzz (9V) → Analog Chorus (9V) → Preamp Pedal (18V) → Digital Delay (9V)狙い:ノイズに敏感なヴィンテージ・ファズをアイソレート出力で保護しつつ、18V対応のプリアンプにはR30の可変ポートで高電圧を供給。古き良きトーンと現代の利便性を一つの電源で両立させます。
モバイル・レコーディング・セット
構成:
- Laptop(ノートパソコン) → Audio Interface → Ojai R30 → Boutique Pedals狙い:軽量なOjai R30は、ギグバッグのポケットに入れて持ち運びが可能。自宅、スタジオ、カフェなど、場所を選ばず常に一貫した高品質な電源環境を確保し、レコーディング時のノイズトラブルを未然に防ぎます。
知人プロが語る:Ojai R30への信頼
セッションギタリスト S氏の証言
「現場ごとに電源環境はバラバラ。古いライブハウスだと電源の質が悪くてノイズに悩まされることも多いですが、Ojaiを導入してからはそのストレスがゼロになりました。
特に助かっているのは18V切り替え。最近のドライブペダルは18Vで鳴らすと音が別物になるものが多いので、アダプターを別で用意しなくていいのは本当にスマートです。一度これに慣れると、もう重たいトランス式の電源には戻れませんね。」
ツアーマネージャー K氏の体験談
「海外ツアーで一番怖いのは電圧トラブルで機材が飛ぶこと。Ojai R30はユニバーサル対応なので、現地でプラグを替えるだけで済む。これは機材の総重量を減らしたい飛行機移動でも大きなメリットです。
また、もし現場でペダルが増えても、もう一台Ojaiをリンクさせればいいだけ。拡張性が高いので、アーティストの急なセット変更にも柔軟に対応できるのがプロの道具として素晴らしいところです。」
ライバル機との徹底比較分析
vs Voodoo Lab Pedal Power 2 Plus:王道との比較
| 項目 | STRYMON Ojai R30 | Voodoo Lab PP2+ |
| 回路方式 | スイッチング(最新鋭) | トランス(伝統的) |
| サイズ | 超薄型・軽量 | 重厚・大型 |
| 各ポート出力 | 500mA(高出力) | 100mA〜250mA(標準) |
| 18V対応 | スイッチで可変 | 専用ケーブルが必要 |
| 拡張性 | リンク可能 | 不可(ACアウトレットのみ) |
PP2+は長年のスタンダードですが、現代の「高消費電流ペダル」の多用にはOjai R30の方が圧倒的に有利です。
vs Strymon Zuma:兄弟機との比較
| 比較項目 | Ojai R30 | Zuma (フラッグシップ) |
| 出力ポート数 | 5系統 | 9系統 |
| 可変出力(12/18V) | 2系統 | 2系統 |
| 供給可能電流(計) | 最大 2.5A (2500mA) | 最大 4.8A (4800mA) |
| 電源入力方式 | 外付けACアダプター(PS-124) | AC電源ケーブル直挿し(内蔵トランス) |
| 筐体の厚み | 29mm (薄型・Rシリーズ) | 46mm (標準サイズ) |
| 重量 | 171g (超軽量) | 680g (重量感あり) |
| 拡張性 | 24V THRUポートあり | 24V THRUポートあり |
Zumaは9出力、Ojaiは5出力。
「ボードが巨大ならZuma、中規模〜小規模、あるいは拡張前提ならOjai R30」という住み分けです。R30は薄型なので、Zumaが入らない狭いスペースにも収まるのが強みです。
まとめ:新しい機材を手に入れる以上の感動を
電源という、音楽の表舞台には決して登場しない裏方の存在。しかし、その品質が音質に与える影響は、どんな高級ペダルにも匹敵します。デュアルアイソレーション技術による完全なノイズ除去。500mA×5系統という余裕ある電流供給。24Vシステムによる高効率動作。そしてデイジーチェーン拡張による無限の成長性。
「ノイズのない音」を初めて体験した時、多くのギタリストは衝撃を受けます。今まで「当たり前」だと思っていた背景ノイズが消え去り、ペダル本来の音色が純粋に聴こえる―それは新しい機材を手に入れる以上の感動です。
最高のアンプ、最高のギター、最高のエフェクターを揃えても、その間を流れる「血(電気)」が濁っていれば、最高のパフォーマンスは望めません。Ojai R30をシステムに組み込むことは、濁りのない清流をボードに流し込むようなものです。
- ノイズからの解放:プレイに集中できる静寂
- 音質の向上:解像度が上がり、ダイナミクスが蘇る
- 信頼性:世界中のツアーで証明された耐久性
- 拡張性:成長し続けるあなたのボードに寄り添う設計
あなたの足元に、プロフェッショナルの秩序と、一点の曇りもないピュアトーンを!




