
全国のギタリストの皆さん、こんにちは!
「コーラス・エフェクターが欲しいけれど、どれを選べばいいか分からない」「結局、プロが現場で使っているのはどれ?」そんな悩みをお持ちではありませんか?
私はスタジオ・セッション系のギタリストとしてプロ歴20年以上、これまで数十台のコーラスペダルを現場やレコーディングで使い倒してきました。アナログの温かみからデジタルの透明感まで、その「揺れ」の深淵を覗いてきた経験をもとに、自信を持っておすすめできる10台を厳選してみました。
今回は、定番のロングセラーから、プロのボードに必ずと言っていいほど入っている名機まで、忖度なしで解説します!
BOSS「CE-2W」 - 全てのコーラスの原点にして永遠の定番
CE-2Wは、世界初のコーラス・エフェクターであるCE-1と、その後のスタンダードとなったCE-2のサウンドを1台に凝縮した「技 WAZA CRAFT」シリーズの傑作です。
アナログ回路にこだわり、BBD素子を用いた伝統的な揺れを完全に再現。スタンダードなCE-2モードに加え、CE-1のコーラスとビブラートモードも搭載しており、これ1台でコーラスの歴史を網羅できます。
主な用途
アルペジオ、クリーン・トーンの厚み付け、主にポップスに最適
徹底評価
| 評価項目 | 評価 | 寸評 (プロの視点) |
| 単体音質 | ★★★★★ | 中音域に独特の粘りがあり、アンサンブルの中で最も「抜ける」コーラス。 |
| 揺れの深さ | ★★★★☆ | 浅くかけても存在感があり、深くかけると幻想的な世界観を作れる。 |
| 操作性 | ★★★★★ | RateとDepthのみ。迷う余地がないシンプルさが現場では最強。 |
| 音色の幅 | ★★★★☆ | モード切替により、ヴィンテージからスタンダードまで対応可能。 |
| ノイズの少なさ | ★★★★☆ | アナログながら非常に低ノイズ。現代のシステムでも使いやすい。 |
| コスパ | ★★★★☆ | 一生モノの基準器として考えれば、極めて妥当な投資。 |
| リセールバリュー | ★★★★★ | 常に需要があり、値崩れがほとんど起きない鉄板モデル。 |
TC ELECTRONIC「Corona Chorus」 - 現代的な透明感と無限の拡張性
デジタルコーラスの最高峰「SCF」の血統を継ぎつつ、TonePrint機能によって世界中のトッププロのセッティングを移植できる現代的な一台です。
特筆すべきは「Tri-Chorus」モード。3つのコーラス回路を組み合わせたリッチでワイドな広がりは、80年代のスタジオラック機材を彷彿とさせます。原音を損なわない設計も秀逸です。
TC ELECTRONIC「Corona Chorus」の詳しいレビュー記事はこちら
主な用途
フュージョン、スタジオワーク、現代的なポップス
徹底評価
| 評価項目 | 評価 | 寸評 (プロの視点) |
| 単体音質 | ★★★★☆ | 非常にクリアで澄み切ったサウンド。デジタルの良さが全面に出ている。 |
| 揺れの深さ | ★★★★☆ | 繊細な揺れから、エグいデチューンサウンドまで自由自在。 |
| 操作性 | ★★★★☆ | FX Levelで原音との混ざり具合を細かく調整できるのが便利。 |
| 音色の幅 | ★★★★★ | TonePrintにより、実質的に無限のサウンドバリエーションを持つ。 |
| ノイズの少なさ | ★★★★★ | 驚異的なS/N比。ハイゲインアンプのセンドリターンでも活躍。 |
| コスパ | ★★★★★ | この多機能さとクオリティでこの価格は驚異的。 |
| リセールバリュー | ★★★☆☆ | 流通量が多いため標準的だが、安定した人気がある。 |
STRYMON「Ola」 - 圧倒的な解像度を誇るハイエンド・コーラス
これも筆者の周りのプロも愛用者が多い名機のひとつ!
デジタル技術を極めたStrymonが放つOlaは、dBucketテクノロジーによりアナログBBDの振る舞いを完璧にシミュレートしています。
コーラス、ビブラートに加え、ピッキングの強弱でエフェクト量をコントロールできる「Envelope」モードが画期的。弾き手のニュアンスをこれほどまでに表現できるコーラスは他にありません。
主な用途
ハイエンドなシステム構築、レコーディング、アンビエント系
徹底評価
| 評価項目 | 評価 | 寸評 (プロの視点) |
| 単体音質 | ★★★★★ | 音の密度が濃く、非常にリッチ。ステレオ出力時の広がりは圧巻。 |
| 揺れの深さ | ★★★★☆ | 音楽的な揺れをキープしつつ、かなり深い設定まで追い込める。 |
| 操作性 | ★★★☆☆ | 多機能ゆえにツマミが多いが、直感的に追い込める配置。 |
| 音色の幅 | ★★★★☆ | 3つのタイプとトーン調整で、ヴィンテージからモダンまで完遂。 |
| ノイズの少なさ | ★★★★★ | ハイエンド機らしく、ノイズとは無縁のサウンド。 |
| コスパ | ★★☆☆☆ | 高価だが、それに見合う「音の格」がある。 |
| リセールバリュー | ★★★★☆ | Strymonブランドは中古市場でも非常に強い。 |
EWS「LA CHORUS」 - 職人が仕掛けた「エグちょうど良い」揺れ
名機Arion SCH-1のモディファイで培われたノウハウを詰め込んだ、アーティスティックかつ高品質なアナログコーラスです。
アナログ特有の温かみを持ちながら、ONにした際の音量変化や音痩せを徹底的に排除。ギター本来のトーンに優しく寄り添うような、ナチュラルなコーラスサウンドを提供しますが、深めに掛けると「エグいけどちょうど良い」病み付きコーラスサウンドも生成可能!
主な用途
ブルース・ロック、ナチュラルな空間演出、エグみのある個性
徹底評価
| 評価項目 | 評価 | 寸評 (プロの視点) |
| 単体音質 | ★★★★☆ | 太くて温かい。アナログならではの心地よいコンプレッション感。 |
| 揺れの深さ | ★★★★☆ | 激しく揺らすのも実は得意、音楽的な彩りを添える使い方がベスト。 |
| 操作性 | ★★★★★ | 4ノブ構成。追い込んで使えるのがプロの現場では重宝する。 |
| 音色の幅 | ★★☆☆☆ | 汎用性よりも、特定の「良い音」に特化したタイプ。 |
| ノイズの少なさ | ★★★☆☆ | アナログとしては標準的。気になるレベルではない。 |
| コスパ | ★★★★☆ | 手の届きやすい価格で、プロクオリティのアナログサウンドが手に入る。 |
| リセールバリュー | ★★★☆☆ | 通好みのモデルのため、需要は安定している。 |
MXR「M234 Analog Chorus」 - 実用性を極めたアナログコーラスの名機
M234は、アナログ回路を採用しながらもHighとLowのEQを搭載し、音色の補正を自在に行えるのが最大の特徴です。
アナログコーラスにありがちな「音がこもる」という問題を解消し、煌びやかな高域から太い低域までコントロール可能。どんなアンプやギターにも馴染ませることができる、極めて実戦的で正統派なアナログペダルです。
MXR「M234 Analog Chorus」の詳しいレビュー記事はこちら
主な用途
オールジャンル、歪みとの組み合わせも得意
徹底評価
| 評価項目 | 評価 | 寸評 (プロの視点) |
| 単体音質 | ★★★★☆ | 素直で癖のないアナログサウンド。EQの効きが非常に音楽的。 |
| 揺れの深さ | ★★★★☆ | 控えめな設定から、酔いしれるような深い揺れまでカバー。 |
| 操作性 | ★★★★☆ | EQがあるおかげで、現場での微調整が非常に楽。 |
| 音色の幅 | ★★★★☆ | EQとLevelの組み合わせで、多彩なトーンキャラクターを作れる。 |
| ノイズの少なさ | ★★★★☆ | 回路設計が優秀で、アナログながらノイズは最小限。 |
| コスパ | ★★★★★ | 性能に対しての価格が非常に安く、迷ったらこれと言える一台。 |
| リセールバリュー | ★★★★☆ | 定番モデルとして中古市場でも常に人気。 |
BOSS「DC-2W Dimension C」 - 揺れずに広がる、唯一無二の空間演出
DC-2Wは、一般的なコーラスとは異なり「揺れ」を感じさせずに音に厚みと広がりを与える独特のデチューン系エフェクトです。
4つのボタンによるプリセット方式は、迷いを断ち切るプロ仕様。2つのコーラス回路が干渉し合うことで生まれる、立体的で透き通るような3Dサウンドは、一度体感すると病みつきになります。
AORやシティーポップが好きな人にはドストライクな一台!
BOSS「DC-2W Dimension C」の詳しいレビュー記事はこちら
主な用途
バッキングの厚み出し、クリーン・カッティング、ステレオ・レコーディング
徹底評価
| 評価項目 | 評価 | 寸評 (プロの視点) |
| 単体音質 | ★★★★★ | 揺れが苦手な人でも使える、究極に自然な広がり。 |
| 揺れの深さ | ★☆☆☆☆ | 「揺らさない」ことが目的のペダルのため、評価外。 |
| 操作性 | ★★★★★ | ボタンを押すだけ。これ以上シンプルなものはない。 |
| 音色の幅 | ★★☆☆☆ | 4つのボタンの組み合わせのみだが、どれも完成された音。 |
| ノイズの少なさ | ★★★★★ | 技シリーズの恩恵で、極めてノイズレス。 |
| コスパ | ★★★★☆ | 他のペダルでは代用不可能なサウンドが得られる。 |
| リセールバリュー | ★★★★★ | 世界中にコレクターがいる名機。価値は下がらない。 |
MXR「M134 STEREO CHORUS」 - 圧巻のワイドレンジとパワフルな響き
18V駆動による広いヘッドルームを持ち、ダイナミックで力強いコーラスサウンドが特徴です。
独自の「BASS FILTER」スイッチは、低音域にコーラスをかけない設定が可能。これにより、低域の輪郭を保ったまま高域だけを煌びやかに揺らすことができ、歪ませたサウンドでも音がボヤけません。
デカいのはサイズだけじゃありません!(笑)
MXR「M134 STEREO CHORUS」の詳しいレビュー記事はこちら
主な用途
ハードロック、メタル、ワイドなステレオ出力
徹底評価
| 評価項目 | 評価 | 寸評 (プロの視点) |
| 単体音質 | ★★★★☆ | パワフルでレンジが広い。18V駆動ならではの余裕を感じる。 |
| 揺れの深さ | ★★★★☆ | 重厚感のある深い揺れが得意。 |
| 操作性 | ★★★★☆ | Bass Filterが非常に有能。5つのノブで細かく作り込める。 |
| 音色の幅 | ★★★★☆ | 煌びやかなクリーンから、重厚なドライブ・コーラスまで。 |
| ノイズの少なさ | ★★★☆☆ | 駆動電圧が高いため安定しているが、アナログ特有の質感はある。 |
| コスパ | ★★★☆☆ | サイズが大きく専用アダプターが必要だが、音は一級品。 |
| リセールバリュー | ★★★☆☆ | 根強いファンが多く、安定した取引。 |
ELECTRO-HARMONIX「SMALL CLONE」 - 荒々しくサイケな個性派
カート・コバーンが愛したことで知られるこのペダルは、1つのノブと1つのスイッチのみという潔い構成です。
決して「上品」「キレイ」とは言えませんが、深くかけた時のドロドロとしたエグみのある揺れは、他のどのコーラスでも出せません。楽曲に強烈な個性を注入したい時にこれ以上の選択肢はありません。
ELECTRO-HARMONIX「SMALL CLONE」の詳しいレビュー記事はこちら
主な用途
グランジ、オルタナティブ、サイケデリック、個性的なリード
徹底評価
| 評価項目 | 評価 | 寸評 (プロの視点) |
| 単体音質 | ★★★★☆ | 粗削りで太い。このペダルにしか出せない「匂い」がある。 |
| 揺れの深さ | ★★★★★ | 非常に深く、エグい。酔うような揺れが最高。 |
| 操作性 | ★★★★★ | ノブ1つ。感性で操作するタイプの極致。 |
| 音色の幅 | ★☆☆☆☆ | ほぼ「あの音」しか出ないが、その音が唯一無二。 |
| ノイズの少なさ | ★★☆☆☆ | それなりにノイズは出るが、それも味の一部。 |
| コスパ | ★★★★★ | 安価でこの伝説的サウンドが手に入るのは奇跡。 |
| リセールバリュー | ★★★★☆ | 歴史的名機のため、常に需要が高い。 |
ARION「SCH-Z」 - チープな外見に潜む、プロを虜にする魔力
プラスチック製の筐体、低価格。一見初心者向けに見えますが、多くのプロがボードに入れている伝説のペダルです。
ONにすると少し音量が上がる特性があり、それがソロの際に抜群の「抜け」を生みます。また、Rateを上げるとレズリースピーカーのような高速回転スピーカー風のサウンドになり、これが非常に秀逸です。
マイケル・ランドウ好き、LAのスタジオミュージシャンのプレイが好き、そんな人は個体が流通している間にゲットしておきましょう!
主な用途
ギターソロのブースト、ロータリーサウンドの再現、ポップスのバッキング
徹底評価
| 評価項目 | 評価 | 寸評 (プロの視点) |
| 単体音質 | ★★★★☆ | 独特の温かみと「エグみ」。ソロで踏んだ時の存在感は異常。 |
| 揺れの深さ | ★★★★☆ | 低速から高速まで、表情豊かな揺れ。 |
| 操作性 | ★★★★☆ | シンプルな3ノブ。音量アップの特性を理解して使うのがコツ。 |
| 音色の幅 | ★★★☆☆ | ステレオ出力での広がりも意外と良い。 |
| ノイズの少なさ | ★★☆☆☆ | 構造上、ノイズは出やすい。モディファイベースとしても人気。 |
| コスパ | ★★★★★ | 価格を考えれば異常なサウンドクオリティ。 |
| リセールバリュー | ★★★★★ | 廃盤モデルなので、徐々に価格が高騰傾向。 |
SUPRO「CHORUS」 - ヴィンテージの深みとサイケデリックな響き
Suproアンプのようなヴィンテージの質感を追求したフルアナログコーラスです。
MN3007 BBD素子を使用し、厚みのあるダークでスモーキーなトーンが特徴。Timeノブでディレイタイムを調整することで、フランジャー寄りの金属的な響きから、深いビブラートのような揺れまで、情緒的な空間を作り出します。
例えば、ノラ・ジョーンズみたいなアメリカンフォークな楽曲にはベストマッチングしますよ〜!
主な用途
アメリカンフォーク、ヴィンテージ・ロック、サイケデリック、叙情的なフレーズ
徹底評価
| 評価項目 | 評価 | 寸評 (プロの視点) |
| 単体音質 | ★★★★★ | 非常にリッチで音楽的。音が細くならず、むしろ太くなる。 |
| 揺れの深さ | ★★★★☆ | 深くかけても耳に痛くない、心地よい揺れ。 |
| 操作性 | ★★★★☆ | Timeノブの使いこなしが鍵。表情がガラリと変わる。 |
| 音色の幅 | ★★★★☆ | 空間系としての演出力が非常に高く、独特の世界観。 |
| ノイズの少なさ | ★★★★☆ | 高品質なパーツを使用しており、アナログとしては優秀。 |
| コスパ | ★★★☆☆ | 決して安くはないが、この「質感」は他では得がたい。 |
| リセールバリュー | ★★★☆☆ | 通好みのブランドのため、価値を知る人には高く評価される。 |
まとめ:あなたにとっての「最高の揺れ」は見つかりましたか?
コーラス・エフェクターは、10台あれば10通りの「正解」があります。
- 迷ったらこれ: 王道の BOSS CE-2W か、万能な MXR M234。
- クリアさを求めるなら: TC Corona か、最高峰の Strymon Ola。
- 個性を爆発させるなら: Small Clone や Arion SCH-Z。
プロとして20年、多くのペダルを試してきましたが、最終的に大切なのは「その揺れが自分のフレーズを後押ししてくれるか」という直感です。
はじめの一歩として:
まずは、この記事でご紹介した10台のサウンドデモをヘッドホンかイヤホンで聴き比べてみてください。「ガッツリ揺れるコーラス」と「広がるコーラス」の違いを体感するだけで、あなたの理想のサウンドがぐっと明確になるはずです。
読者の皆さんも、理想のコーラスペダルに出会えますように!









