バッファー ブースター

XOTIC「Super Sweet Booster」レビュー:手放せない!至極のクリーン

XOTIC Super Sweet Booster のイメージ画像

「...今まで弾いていたクリーントーンは、一体何だったんだ?」

XOTIC Super Sweet Boosterをオンにした瞬間、目の前のモヤが晴れ、放たれる音像が鮮明に、そして立体的に浮き上がる。倍音が花開き、ピッキングのニュアンスが顕微鏡で見るように鮮やかになり、ギターサウンド全体が「覚醒」したかのような感覚。

クリーンブースターの代名詞とも言えるRC Boosterや、ヴィンテージの質感を見事に再現したEP Booster。数々の名機を世に送り出してきたXOTICが、満を持して放つ「究極の次世代ブースター」。それがこのSuper Sweet Boosterです。

コンパクトなサイズに秘められた、「オリジナル信号の純粋性を保ちながら、存在感だけを劇的に高める」という計り知れない表現力。今回は、このペダルがなぜプロギタリストにとって「手放せない存在」となるのか、その真髄に深く迫ります。

使用レビュー:常時ONにしたくなるプロの秘密兵器

「常時ON」にしておきたくなるという言葉は、このペダルのためにあるのでは?

XOTIC Super Sweet Booster(以下、SSB)を初めて繋いだとき、まず驚くのはその「音の密度」の変化です。ただ音量が上がるのではなく、ギターの弦一本一本の鳴りが立体的になり、まるで最高級のヴィンテージアンプを通したかのような艶やかなサチュレーションが加わります。

世界中のプロがこの一台を「秘密兵器」と呼ぶ理由は、その透明度の高い補正能力にあります。内部18V昇圧による広大なヘッドルームは、指先の繊細なタッチを一切殺さず、むしろ表現力を増幅させて出力してくれます。側面のDIPスイッチで、その日の現場やアンプの個体差に合わせて「音の重心」を瞬時に最適化できる実用性も圧巻です。

一度この至極のクリーンを体験してしまうと、オフにした瞬間に音が痩せて聴こえ、二度と手放せなくなるはず。このブースターはあなたのボードからも消えることのない「最後のピース」となるでしょう。

Class A JFET設計による「真空管の質感」

Super Sweet Boosterの核となるのは、高品質なClass A JFET(接合型電界効果トランジスタ)を用いたディスクリート構成のプリアンプ回路です。

デジタルなシミュレーションでは決して到達できない、アナログ回路特有の滑らかな倍音構成。それはまるで、極上のヴィンテージ・チューブアンプのボリュームを絶妙な位置まで上げた時のような、音楽的なコンプレッション感とレスポンスを指先に提供してくれます。

DIPスイッチによる緻密なトーン・シェイピング

このペダルの真骨頂は、側面に配置された4つのDIPスイッチにあります。

通常のブースターは1つのノブで全てを完結させようとしますが、SSBは「High Cut」「High Mid Boost」「Low Mid Boost」「Bass Boost」という4つの異なる周波数帯域を個別に強調可能。使用するギターのピックアップ特性や、その日のアンプの状態に合わせて、現場で瞬時に音の「重心」を補正できるのです。

説得力が爆上がり!最大+20dBの圧倒的かつ上品なブースト

Gainノブ一つで最大+20dBまでのクリーンブーストが可能。

しかし、驚くべきはその「透明度」です。ゲインを上げても元のトーンバランスを崩さず、音の密度だけが濃くなっていく感覚。ソロでの音量アップはもちろん、アンプのプリアンプを強力にプッシュして、より深いサチュレーションを得るための「起爆剤」としても超一流の性能を誇ります。

内部昇圧18Vによる広大なヘッドルーム

入力は標準的な9V DCですが、内部回路で18Vへと昇圧されています。

これにより、ダイナミックレンジが飛躍的に拡大。ピッキングの強弱に対する追従性が格段に向上し、強烈なアタックでも音が潰れることなく、芯のある太いサウンドを維持します。この「余裕」こそが、安価なブースターには決して真似できないプロフェッショナルな響きの秘密です。

常にオンにしたくなる「バッファー的」な艶

SSBは、エフェクトをオンにした状態での音質変化が極めて音楽的です。

ギターから最初に入るペダルとして配置すれば、長いケーブルによる信号劣化を防ぐ「スーパー・バッファー」としても機能します。バイパス時(トゥルーバイパス)の純粋さも魅力ですが、一度この「艶」を体験してしまうと、二度とオフにできなくなる中毒性を持っています。

厳しいプロの現場に耐えうる信頼性

「メイド・イン・USA」の誇りを感じさせる、堅牢な作り込み。

スイッチの踏み心地、ノブのトルク感、そしてノイズの少なさ。全てがハイエンド・オーディオ基準で設計されています。ライブ中の不意のトラブルを最小限に抑え、常に最高のパフォーマンスを約束してくれる安心感は、価格以上の価値があります。

究極の透明感:音の「解像度」を変えるという発想

伝統と革新のハイブリッド

XOTICは、ギタリストが求める「良い音」の正体を長年研究してきました。

彼らが辿り着いた答えの一つが、音を加工するのではなく「補強する」という考え方です。Super Sweet Boosterは、特定の帯域を無理に持ち上げるのではなく、ギターが本来持っている豊かな倍音を「再発見」させるためのツールとして設計されています。

「Sweet」という言葉に込められた意味

製品名の「Sweet」は、単に甘い音という意味ではありません。それは、耳に痛い高域を取り除き、音楽的に心地よい「鈴鳴り」のような質感を与えることを指しています。

独自回路が生み出す偶数次倍音が、デジタルの冷たさを打ち消し、音に有機的な温もりを注入する。まさに「音のトリートメント」と呼ぶにふさわしい仕上がりです。

ブースターの役割を再定義する

これまでのブースターは「音を大きくする」ための道具でした。しかしSSBは「音の鮮度を保つ」ための道具です。

レコーディングにおいて、どれだけ高価なマイクやプリアンプを使っても、大元のギターサウンドが痩せていては意味がありません。SSBは、信号の入り口で音の骨格を強固にし、後段のエフェクトやアンプに最高の素材を届ける役割を果たします。

どれだけ高級な食材を使用しても、その鮮度が悪ければ、出来上がる料理は不味くなってしまうのですから!

詳細スペック&ビジュアルインプレッション

基本仕様

項目詳細
製品名XOTIC Super Sweet Booster (SSB)
タイプアナログ・クリーンブースター / プリアンプ
電源9VDC(センターマイナス)/ ※内部18V昇圧
最大ブースト量+20dB
寸法92mm(W) × 38mm(D) × 53mm(H)
重量約317g
製造国アメリカ合衆国

デザインの機能美

鮮やかなレッドの筐体は、超コンパクトながらエフェクトボードの中で一際目を引く存在感。

表面には「Boost」ノブが1つだけというシンプルさ。しかし、側面に隠された4つのDIPスイッチが、このペダルの「知性」を象徴しています。

LEDインジケーターは視認性が高く、オン/オフの状態を瞬時に判別可能。入出力ジャックの配置も、ミニペダル特有の配線のしにくさを考慮して設計されており、実用面での配慮が行き届いています。

音響分析:4つのDIPスイッチがもたらす周波数変化

SSBの最大の武器であるDIPスイッチ。それぞれの設定が音色に与える影響を分析します。

SW1: High Cut(ハイ・カット)

耳に刺さるような高域のピークを穏やかに抑えます。高域が強すぎるアンプや、リアピックアップの鋭すぎるエッジを丸め、シルキーで滑らかな質感を与えたい時に重宝します。

SW2: High Mid Boost(ハイ・ミッド・ブースト)

アンサンブルの中でギターを「前」に出すための重要なスイッチです。

ピッキングの明瞭度を高め、音に「芯」と「抜け」を与えます。ソロプレイで存在感を際立たせたい時の必須設定です。

SW3: Low Mid Boost(ロー・ミッド・ブースト)

音に「太さ」と「重厚感」を与えます。

テレキャスターなどのリアピックアップで、音が細くなりすぎると感じた時にオンにすると、ヴィンテージ・レスポールのような太いトーンに近づけることができます。

SW4: Bass Boost(ベース・ブースト)

サウンドの「土台」を支える帯域です。

小音量での演奏時に低域を補ったり、大型キャビネットを鳴らしているかのような迫力を加えたりしたい場合に最適。ただし、上げすぎると音が籠る可能性があるため、アンプとの相性を見極めるのがポイントです。

ジャンル別完全攻略セッティング集

テキサス・ブルース:図太く唸るシングルコイル

  • Boost: 1時
  • DIP SW: 1(OFF) / 2(ON) / 3(ON) / 4(OFF)
  • 解説: High MidとLow Midを同時にブーストすることで、ストラトキャスターの「細さ」を解消。太く、かつキレのあるブルース・トーンを実現します。ピッキングの強弱に生々しく反応する、粘りのあるサウンドです。

ネオ・ソウル/モダン・ジャズ:温かく透き通るクリーントーン

  • Boost: 10時
  • DIP SW: 1(ON) / 2(OFF) / 3(ON) / 4(OFF)
  • 解説: High Cutで耳障りな高域を抑えつつ、Low Midでふくよかさを追加。メロウでありながら解像度の高い、現代的なジャズ・トーンを構築できます。コードワークの分離感が際立つ設定です。

ハードロック:タイトで肉厚なドライブ・プッシュ

  • Boost: 2時
  • DIP SW: 1(OFF) / 2(ON) / 3(OFF) / 4(ON)
  • 解説: High Midでリードの抜けを確保し、Bassでボトムを強化。アンプや歪みペダルの前段に配置することで、リフはタイトに、ソロは無限のサステインを持つ極上ドライブへと進化させます。

カントリー/ファンク:煌めくクリスタル・クリーン

  • Boost: 11時
  • DIP SW: 1(OFF) / 2(ON) / 3(OFF) / 4(OFF)
  • 解説: 全てのカットを排除し、High Midのみをオンに。テレキャスターの持つ煌びやかさを最大限に引き出し、パーカッシブで存在感のあるカッティングを実現します。

プロが証言:Super Sweet Boosterを選ぶ理由

スタジオ・ミュージシャン K氏の証言

「現場に持ち込む機材は最小限にしたい。でも音質には妥協したくない。そんな我儘を叶えてくれたのがSSBです。

現場によってアンプが変わっても、このペダルのDIPスイッチがあれば、数秒で『自分の音』に補正できます。特にレコーディングでは、DAW上でEQをかけるよりも、録り音の時点でSSBを通して『音の密度』を上げておく方が、圧倒的にミックスの馴染みが良いんです。もはや、私のギターケースからこれが消えることはありません」

ライブ・エンジニア T氏の体験談

「ギタリストがSSBを導入してから、PA席での音作りが劇的に楽になりました。

不必要なノイズが減り、逆に必要な倍音成分がしっかり届くようになる。特にソロになった時の音の『飛び出し方』が不自然ではなく、音楽的なんです。デジタルマルチを使っているプレイヤーにも、最後段にこれ一台置くだけで音が化けるよ、と勧めています」

主な使用アーティスト

created by Rinker
Zach Top

Michael Thompson(マイケル・トンプソン)

世界最高峰のセッションギタリストであり、数々のヒット作に参加している彼は、このペダルの熱烈な愛用者です。

  • コメント: 「この2つのペダル(Super SweetとSuper Clean)が大好きだ。手に入れて以来、Super Sweetは常にON(all the time)にしているよ。 クリーンでも、クランクさせたソロでも最高なんだ

Steve Stevens(スティーヴ・スティーヴンス)

ビリー・アイドルのギタリストであり、マイケル・ジャクソンの「Dirty Diana」のソロ等でも知られる重鎮。

  • 運用: ライブ用ペダルボードに組み込まれており、クリーンブーストの要として使用。

Pete Thorn(ピート・ソーン)

クリス・コーネルやドン・ヘンリー、長渕剛などを支えたセッションの名手であり、世界で最も影響力のあるギア・デモンストレーターの一人。

  • 運用: 自身のYouTubeチャンネルで「ALWAYS ON(常時ON)」すべきペダルとしてSuper SweetとSuper Cleanを紹介。ボードのトーンを根本から底上げするツールとして高く評価しています。

Ricky Z(リッキー・Z)

LAの第一線で活躍するセッションギタリスト。

  • 運用: 1968年製のヴィンテージ・マーシャルをプッシュするための「秘密兵器」として徹底解説しています。

ライバル機との徹底比較分析

vs BOSS BP-1W Booster/Preamp:現代の多機能対決

項目XOTIC Super Sweet BoosterBOSS BP-1W (Waza Craft)
価格¥20,000前後¥20,000前後
回路方式Class A JFET(ディスクリート)フル・アナログ(CE-1/RE-201回路再現)
トーン補正4つのDIPスイッチ3つのモード切り替え(CE/RE/NAT)
最大ブースト+20dB非公開(極めて強力)
電源/電圧9V入力(内部18V昇圧)9V入力(バッファー選択可能)
サイズミニサイズ(省スペース)標準BOSSサイズ

比較ポイント:

BOSS BP-1Wは、伝説のコーラスCE-1やテープエコーRE-201のプリアンプ部を再現した「色付けを楽しむ」ペダルです。対してSSBは、JFETによる「透明感のある解像度アップ」と「詳細な帯域補正」に特化しています。特定のヴィンテージサウンドを狙うならBOSS、自分のギターのポテンシャルを全帯域で精密に追い込みたいならSSBが最適です。

vs XOTIC EP Booster:同ブランド内・定番対決

項目XOTIC Super Sweet BoosterXOTIC EP Booster
価格¥20,000前後¥18,000前後
音色の傾向クリア・高解像度・現代的暖かみ・太い・ヴィンテージ
スイッチ操作外部DIPスイッチ(アクセス容易)内部DIPスイッチ(裏蓋を外す必要あり)
調整項目4項目(High Cut/各域Boost)2項目(Bright/Gain)
駆動電圧9V入力(常に内部18V)9V〜18V外部供給
用途積極的なトーンシェイピング隠し味・太さ付加

比較ポイント:

長年ブースターの王座に君臨するEP Boosterは、エコープレックス由来の「通すだけで太くなる魔法」が魅力。一方のSSBは、その魔法を現代的に進化させ、外部から瞬時にトーンを微調整できる利便性を手に入れました。ヴィンテージ風の「いなたさ」が欲しいならEP、モダンで「洗練されたクリーン」を求めるならSSBという使い分けが明確です。

vs TC Electronic Spark Mini:シンプル・イズ・ベストとの比較

created by Rinker
ティーシーエレクトロニック(Tc Electronic)
項目XOTIC Super Sweet BoosterTC Electronic Spark Mini
価格¥20,000前後¥11,000前後
回路方式高品位Class A JFETディスクリート・アナログ
トーン補正あり(4つのDIPスイッチ)なし(ノブ1つのみ)
最大ブースト+20dB+20dB
付加機能内部18V昇圧による広ヘッドルームPrimeTime(踏み方で動作変更)
ターゲットプロ仕様・音質追求コスパ重視・シンプル操作

比較ポイント:

Spark Miniは「ただ音量を上げたい」という用途において、圧倒的なコスパと直感的な操作性を誇ります。しかし、SSBとの決定的な違いは「音の質感」と「補正力」です。SSBは内部昇圧による圧倒的なダイナミックレンジと、帯域別のブースト機能を備えており、単なるボリュームアップを超えた「音質そのもののアップグレード」を約束します。

まとめ:「あなたの音を最高の状態で」という哲学に拍手!

XOTIC Super Sweet Boosterは、「本来の音を、最高の状態でアンプへ届ける」という揺るぎない哲学に基づいて設計されています。ひとつひとつの楽器が持つ固有の美しさを尊重し、そこにプロレベルの解像度とオーガニックな艶を与えることに特化しているのです。

内部18V昇圧とJFET回路がもたらす広大なヘッドルームは、あなたの指先の繊細なニュアンスを一切妥協なく、鮮明な空気の振動へと変換します。最高の一音(特にクリーントーン)を追求し続けるすべてのギタリストにとって、これほど頼もしい存在は無いでしょう!

最終評価:★★★★★(4.9/5.0)

推奨度:

  • クリーントーンマニア/サウンド探究者: 100%
  • ライブ派ギタリスト: 100%
  • レコーディングエンジニア/宅録派: 95%
  • 初心者〜中級者: 90%(音の良し悪しを学ぶ最高の教材になります)

こんな人に特におすすめ:

  • 今の音に「あともう一歩の抜けや艶」が欲しい人
  • アンプやギターのポテンシャルを引き出し、常に最高の音で演奏したい人
  • エフェクトボードのスペースを節約しつつ、音質を向上させたい人
  • ピッキングのニュアンスを大切にする、表現力豊かなプレイヤー

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