
過去のスタジオへとテレポートしたかのような感覚!
その優美な「音の残り香」の秘密は?
1950年代から1970年代の音楽史を彩った、あの温かく、揺らぎ、そして崩壊していくエコーサウンドが、コンパクトなデジタルペダルから溢れ出す―それは「音響考古学」への誘い。
Strymon。デジタル技術の限界に挑み、「アナログよりもアナログらしい」サウンドを目指す、カリフォルニアのハイエンドエフェクターブランド。彼らが、テープエコー、ドラムエコー、リール・トゥ・リールといった、磁気記録技術の歴史的遺産を徹底的に分析し、現代に蘇らせたのが、このVOLANTEです。
このペダルに封じ込めたのは、紛れもない「時間を操る芸術」なのです!
使用レビュー:50〜70年代のスタジオの磁気の温もりを肌で感じる
Strymon VOLANTEをシステムに組み込む。それは、50年代〜70年代のスタジオの磁気の温もりを肌で感じる、極めて優美な体験です。Tape EchoモードでWEARをわずかに上げると、ディレイ音がまるで古いフィルムのようにゆらゆらと揺らぎ、絹のような質感で原音を包み込みます。
特に、Studio Reelモードで内蔵リバーブを深く設定した時、音は無限の空間へと解き放たれます。4つの独立したヘッドが織りなすポリリズムは、煩雑な残響ではなく、緻密に設計されたオーケストレーションのように響き渡ります。音を重ねるたび、その響きはより深く、より美しく—まさに、音の美術館に足を踏み入れたかのような至福の瞬間です。VOLANTEは、貴方の演奏に、時代を超越した優雅な息吹を与えます。
3種の伝説的エコーマシンをデジタル技術で「復活」
VOLANTEの核となるのは、3種類のモード切り替え!それぞれの時代を象徴する機械の物理的・磁気的な特性を、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)上で完全に再構築したものです。
- Magnetic Drum(マグネティック・ドラム): 1950年代から60年代初頭の伝説的なドラム型エコーマシンを再現。複数の再生ヘッドと回転ドラムが織りなす、複雑でリズミカルなタッピングが特徴。
- Tape Echo(テープ・エコー): 1960年代後半から70年代にかけて全盛を極めたオープンリール方式を再現。テープのランダムなワウフラッター、ヒスノイズ、そしてサチュレーション(磁気飽和)の質感が、音楽的な温もりを生み出します。
- Studio Reel(スタジオ・リール): 音楽プロデューサーたちが愛用した、スタジオ機器としてのオープンリールデッキの特性を再現。よりクリアで高忠実度(Hi-Fi)なサウンドで、美しいアンビエントやサウンドスケープの構築に最適です。
独立した再生ヘッドのON/OFFとレベル調整機能
多くのディレイペダルが「ディレイタイム」と「フィードバック」のシンプルな調整にとどまる中、VOLANTEはまるで本物のマルチヘッドエコーマシンのような操作感を提供します。
4つの独立したプレイバックヘッドを持つマルチヘッドテープエコーの完全再現は凄まじいです。1960〜70年代、Pink FloydやRadioheadのようなバンドが使用したBinson Echorecの核心的特徴を、デジタル領域で完璧に蘇らせたのです。
各ヘッドは独立してオン/オフ可能で、それぞれ異なるディレイタイムを持ちます。1つのヘッドだけを使えばシンプルなスラップバックエコー、4つすべてを使えば複雑なリズミックパターンが生成されます。HEAD SPACINGノブで各ヘッドの時間間隔を調整すれば、トライポレット、ドット8分音符、黄金比分割など、音楽理論的に意味のあるリズムパターンから、完全にランダムな実験的テクスチャーまで自在に操れるという本格度合い!
「機械の摩耗」までも再現するハイレベルなフィジカル・モデリング
VOLANTEが単なるデジタルディレイではない証拠が、WEAR(摩耗)、SPACING(ヘッド間隔)、そしてLOW CUT(低域カット)の3つの強力なパラメーターです。
- WEAR: 磁気ヘッドやテープの劣化をシミュレート。ノブを上げると、ディレイ音が不安定になり、高域が減衰し、**ヴィンテージ機材特有の「よれ」や「くたびれ感」**を演出します。
- SPACING: 再生ヘッド間の物理的な距離感を変化させます。これにより、エコーの立ち上がりやリズミカルな間隔を微調整でき、全く異なるグルーヴを生み出すことが可能です。
- LOW CUT: ディレイ音の低域をカットすることで、ミックス内でギターの音が飽和しすぎるのを防ぎます。これはプロのレコーディングエンジニアの視点を取り入れた、極めて実用的な機能です。
これらのコントロールにより、ユーザーは単に「音を遅らせる」だけでなく、「使用する機械のコンディション」までも設計することができます。
フィードバック・サチュレーションとスプリングリバーブの融合
ディレイ音が繰り返されるたびに、テープが磁気飽和(サチュレーション)を起こし、音が太く、温かくなる現象―これこそが、ヴィンテージエコーの核心的な魅力です。VOLANTEはこの現象を「REPEATS」ノブの動作で忠実に再現しており、ノブを最大に近づけると、美しく、そして音楽的に自己発振(オシレーション)を始めます。
さらに、VOLANTEはエコーマシンに内蔵されていたスプリングリバーブも高品質でエミュレートしています。このリバーブはディレイ音の後段にかかるため、空間的な深みが加わり、特にStudio Reelモードと組み合わせることで、ゴージャスで壮大なアンビエントトーンを容易に創出できます。
ステレオ・ワイドとトゥルー・バイパスの共存
現代のペダルボード環境において、ステレオ対応は不可欠です。VOLANTEは、ステレオ入力/ステレオ出力に対応しており、特にディレイ音を左右に振り分けることで、モノラルでは得られない驚異的な音場の広がり(ステレオ・ワイド)を生み出します。
また、バイパス方式は、DSPを完全にバイパスするトゥルー・バイパスと、残響音を残せるバッファード・バイパスを選択可能。レコーディングでの音質追求からライブでの実用性まで、あらゆるシチュエーションに対応する柔軟性を持っています。
ルーパー機能とサウンド・オン・サウンドの哲学
VOLANTEのもう一つのハイライトは、サウンド・オン・サウンド(SOS)機能です。これは単なる現代的なデジタルルーパーではなく、初期のテープエコーマシンが持っていた「録音と再生を繰り返すうちに、音が徐々に劣化していく」という現象を再現しています。
- SOSモードでは、録音を重ねるたびに音がわずかに減衰・劣化し、アナログ的な温かみを伴って背景に溶け込んでいきます。
- 最大で60秒の録音時間を持ち、ペダルだけで複雑なバッキングトラックやテクスチャーを作成できます。
この機能はフレーズを繰り返すだけでなく、レイヤーを重ねるごとに音響的な時間の流れと歴史を感じさせる、極めて哲学的なルーパーです。
MIDIとエクスプレッション制御による無限の可能性
VOLANTEは、単体での使用に留まらず、外部制御による拡張性を極めて高く設計しています。
- MIDI IN/OUT端子を装備し、ディレイタイム、プリセットの切り替え(300個まで保存可能)、およびすべてのノブ設定を外部から精密に制御可能。複雑なライブパフォーマンスやスタジオオートメーションに不可欠な機能です。
- エクスプレッションペダル接続により、ディレイタイム、フィードバック、リバーブレベルなど、任意のパラメーターをリアルタイムで滑らかに操作できます。特にフィードバックを操作して発振直前のスウィートスポットを探る表現は、演奏に圧倒的なダイナミズムを与えます。
伝説のエコーマシンに宿る設計思想
音楽を「記録媒体」として捉える
VOLANTEの核心にあるのは、ディレイという効果をデジタルデータ(0と1)の遅延としてではなく、磁気記録媒体という物理的な実体を通して捉え直すという思想です。
1950年代から1970年代、レコーディングされた音楽は、テープという有機的な媒体を介して保存・再生されていました。この媒体の持つ、ワウフラッター(ピッチの揺れ)、ヒスノイズ(磁気ノイズ)、そしてテープの圧縮感(サチュレーション)が、当時の音楽の「温もり」や「質感」を決定づけていました。VOLANTEは、これらの「不完全さ」をあえて緻密に再現することで、「ノスタルジー」という情感を音色に加味しています。
時代を超越したサウンド・スケープの創造
VOLANTEの3つのモードは、音楽史の重要な分岐点を示唆しています。
- ドラムエコー: 1950年代のロックンロールやロカビリー、初期のサイケデリックな実験音楽で、リズミカルな反復とノイジーな質感が特徴。
- テープエコー: 1970年代のプログレッシブロックやダブ、スペーシーなロックで、長い残響とワウフラッターによる「酔ったような」浮遊感が特徴。
- スタジオリール: 現代のアンビエント、ポストロック、エレクトロニカで、Hi-Fiでありながらも磁気的なコンプレッションを持つ「緻密なテクスチャー」の構築に最適。
VOLANTEは、これらの歴史的サウンドを網羅することで、過去の音響遺産を現代の音楽制作へと接続する「タイムマシン」としての役割を果たします。
ディレイ・フットプリント:音の存在感の哲学
Strymon製品の特筆すべき点として、ディレイ音(ウェット音)が原音(ドライ音)を邪魔しない、「ミックスに有利」な特性があります。VOLANTEは、ディレイ音に適切なEQ処理やコンプレッションが施されることで、アンサンブルの中でディレイ成分が自己主張しすぎず、しかし確実に空間的な深みを与える設計です。
特に、ディレイが重なるごとにわずかにEQカーブが変化し、後続のディレイ音が徐々に後退していくような感覚は、本物のスタジオレコーディングで熟練のエンジニアが作り出す残響の質感に極めて近いです。これは、単なるディレイペダルではなく、「ミキシングコンソールの一部」としての哲学が反映されています。
詳細スペック&インプレッション
基本仕様
| 項目 | 詳細 |
| 製品名 | Strymon VOLANTE |
| タイプ | マグネティック・エコー・マシン・シミュレーター(デジタル) |
| モード | Magnetic Drum / Tape Echo / Studio Reel |
| ヘッド数 | 独立制御可能な4つの再生ヘッド |
| 機能 | サウンド・オン・サウンド(ルーパー)、スプリングリバーブ内蔵 |
| 電源 | 9VDC(センターマイナス)/ 300mA以上 |
| 寸法 | 約177.3mm × 114.3mm × 44.5mm |
| 製造国 | アメリカ(カリフォルニア州) |
| 参考価格 | ¥60,000~¥70,000程度 |
音響分析:各モードのテクスチャーの違い
Magnetic Drum:リズミカルな金属質と暖かさ
ドラムエコーの特性を再現したこのモードは、ディレイ音が非常にシャープでパーカッシブな立ち上がりを持ちます。
- 特性: リピート(Repeats)ノブを上げても、他のモードほど急激に発振せず、**ディレイ音が個々の「タッピング」**として際立ちます。
- 高域: 他のモードに比べ、高域に独特の金属的な響き(チリチリとした感触)が付加され、ミックス内で存在感が際立ちます。
- 用途: ロカビリー、サーフロック、U2のようなリズミカルな8分音符ディレイを求めるプレイヤーに最適。
Tape Echo:ワウフラッターによる有機的な揺らぎ
最も汎用性が高く、VOLANTEの看板ともいえるモード。テープのランダムな動きと磁気飽和が鍵となります。
- 特性: WEARノブを上げると、ディレイ音がピッチと共にゆらゆらと揺れ、残響が伸びるにつれて温かみが増していきます。
- 低域: 低域がわずかに圧縮され、ディレイ音全体に**「暖かさ」や「太さ」**が付加されます。
- 用途: ピンク・フロイド、ジミー・ペイジのようなサイケデリックなアンビエント、または**「古き良きスタジオの空気感」**を求める音楽に最適。
Studio Reel:高忠実度(Hi-Fi)なコンプレッション
スタジオ用オープンリールデッキの特性を再現。他のモードよりもノイズが少なく、クリアでありながら磁気飽和の恩恵も得られます。
- 特性: ディレイ音の周波数特性が最も広く、音像が明瞭。Repeatsノブを上げても音が破綻しにくい、現代的な音楽制作に適したクリアさ。
- 空間性: 内蔵リバーブとの相乗効果が高く、壮大で透明感のあるアンビエント・パッドの構築に最強。
- 用途: ポストロック、ドリームポップ、環境音楽など、緻密なサウンドデザインを追求するプレイヤーに最適。
ジャンル別完全攻略セッティング集
サイケデリック・ロック:1970's 浮遊感
- 設定:
- Mode: Tape Echo
- Time: 1時
- Repeats: 3時(発振直前)
- Heads: 全てON
- Wear: 2時
- Reverb: 10時
- 推奨楽曲: Pink Floyd「Run Like Hell」、Led Zeppelin「No Quarter」
- 解説: Tape EchoモードのWEARを積極的に上げ、ピッチの不安定さを強調。4つのヘッドを全てONにすることで、複雑なリズムと浮遊感がミックスされ、空間が歪むような錯覚を生み出します。Repeatsノブを発振寸前まで上げておくのが、エクスプレッションペダル操作を活かす鍵です。
ダブ・ミュージック:音の崩壊と再構築
- 設定:
- Mode: Magnetic Drum
- Time: 3時(長め)
- Repeats: 4時(自己発振を許容)
- Heads: ヘッド4のみON
- Low Cut: 11時
- Reverb: 9時(控えめ)
- 推奨楽曲: Lee Scratch Perry、King Tubby
- 解説: ヘッド4のみを使うことで、ディレイタイムがクリアに際立ちます。VOLANTEの真骨頂であるエクスプレッションペダルでTimeノブをリアルタイム操作し、ディレイタイムを急激に変化させることで、音が崩壊し、リズミカルなモジュレーションへと変わるダブ特有の効果を再現できます。
ポストロック/アンビエント:壮大なサウンド・ウォール
- 設定:
- Mode: Studio Reel
- Time: 12時
- Repeats: 2時
- Heads: ヘッド1と4のみON(レベルを控えめに)
- Wear: 9時(クリアさを優先)
- Reverb: 3時(深め)
- 推奨楽曲: Explosions in the Sky、Sigur Rós
- 解説: Studio Reelモードと深いリバーブで、クリアでありながらも奥行きのある空間を構築。ヘッド1と4を控えめに使うことで、長いディレイの背景に短いリピートが絡みつく、**「空間を満たすテクスチャー」**を作成。ステレオ出力での使用を強く推奨します。
ロカビリー/サーフロック:リズミカルなタッピング
- 設定:
- Mode: Magnetic Drum
- Time: 10時(速め)
- Repeats: 1時
- Heads: ヘッド2と4のみON
- Spacing: Full
- Reverb: 12時
- 推奨楽曲: Dick Dale「Misirlou」、The Stray Cats
- 解説: ドラムエコーのタイトな音色と、ヘッド2と4の組み合わせで、パーカッシブな付点8分音符ディレイを生成。TimeノブをタップテンポでBPMに合わせると、非常にグルーヴィーなカッティングが可能です。
現代エレクトロニカ/インダストリアル:自己発振の活用
- 設定:
- Mode: Tape Echo
- Time: 9時
- Repeats: 5時(フルレンジ)
- Heads: ヘッド3のみON
- Wear: 4時
- Reverb: 7時(OFF)
- 推奨楽曲: Trent Reznor、Massive Attack
- 解説: Repeatsノブをフルにし、意図的な自己発振を発生させます。ギターの音だけでなく、シンセサイザーやドラムマシンの信号を入力することで、VOLANTEを独立したノイズ/音源生成器として活用。WEARを上げることで、ノイジーな発振音にアナログ的な崩壊感が加わり、インダストリアルなテクスチャーが生まれます。
知人プロが語る:VOLANTEの恩恵
レコーディングエンジニア S氏の証言
「VOLANTEがスタジオに来てから、ヴィンテージのエコーマシンを使う頻度が激減しました。理由は単純で、VOLANTEの方が圧倒的に信頼性が高いからです。
特にStudio Reelモードのクリアさは驚異的。ディレイ音がミックス内で完全に溶け込みながらも存在感を失わない、あの絶妙なバランスは、熟練のエンジニアでも一筋縄ではいかない領域です。Low Cutノブのおかげで、ベースやキックとディレイの低域が干渉する問題を、ペダル側で解決できるのは革命的。これは、『ミュージシャンのためのエンジニアリング・ツール』と言えるでしょう。」
プロギタリスト(知人) Y氏の体験談
「長年、ラック型のテープエコーを使ってきましたが、VOLANTEの登場で全てが変わりました。ライブでのセットアップが劇的に簡略化されたにも関わらず、サウンドの深みは全く損なわれていません。
私が最も評価するのは、4つの独立ヘッド制御です。これを使うことで、それまでディレイタイム計算アプリとタップテンポに頼っていた複雑なリズムパターンを、直感的かつ瞬時に作成できるようになった。もはや、ディレイを『エフェクト』としてではなく、『ドラムパート』や『シーケンス』として作曲に組み込む、新しい発想の源になっています。」
STRYMON VOLANTE:主な使用アーティスト
| アーティスト名 | 主なジャンル | 備考 |
| Tim Pierce | セッション/スタジオ | 自身でVOLANTEを「最高のディレイ」の一つとして紹介。スタジオワークで頻繁に使用。 |
| Ed O'Brien (Radiohead) | オルタナティブ/アートロック | Radioheadの広大なサウンドスケープ構築において重要な役割。 |
| Chris Buck | ブルースロック/フュージョン | 彼の現代的なフュージョンサウンドに、VOLANTEの柔軟な設定が不可欠。 |
| Mateus Asato | R&B/フュージョン/インスタグラム・ギタリスト | そのクリーンでメロウなトーンに、テープエコー特有の温もりを加えている。 |
| John Mayer | ブルース/ポップ | 彼の巨大なペダルボード/ラックシステムの一部として確認されています。 |
| Andy Timmons | 融合インストゥルメンタル | クリーンからクランチトーンでの空間表現に活用。 |
| Nels Cline (Wilco) | オルタナティブ/実験音楽 | 実験的なサウンドメイクにおいて、SOS機能や複雑なヘッド設定が利用されている。 |
| Cory Wong (Vulfpeck) | ファンク/フュージョン | 主にクリーンなFunkカッティングの際に、微細なリズミカル・ディレイとして使用。 |
| Scott Henderson | ジャズ・フュージョン | 複雑なトーンを求めるフュージョン界の巨匠が、その音質を高く評価。 |
| Tosin Abasi (Animals As Leaders) | プログレッシブ・メタル/Djent | クリーンパートでのアンビエント構築や、テクスチャー作成にVOLANTEを使用。 |
| Reeves Gabrels (The Cure, David Bowie) | アートロック/エクスペリメンタル | 独特なサウンドの創造に、VOLANTEのWEAR機能などを活用。 |
| Kiko Loureiro (Megadeth) | メタル/フュージョン | メタル界のギタリストながら、VOLANTEをクリーンやソロの空間演出に採用。 |
| Robben Ford | ブルース/ジャズ | シンプルなボードながら、ディレイとしてVOLANTEを信頼して使用している例がある。 |
| Josh Scott (JHS Pedals) | ペダルメーカー/YouTuber | 他社製品でありながら、VOLANTEの設計とサウンドをプロフェッショナルとして絶賛し、自身のボードに採用。 |
ライバル機との徹底比較分析
vs BOSS DM-2W WAZA CRAFT:アナログとの対比
| 項目 | STRYMON VOLANTE | BOSS DM-2W |
| 方式 | デジタル(DSP) | フルアナログ(BBD素子) |
| 価格 | ¥70,000前後 | ¥23,000前後 |
| 音色傾向 | 磁気記録媒体の再現/Hi-Fi | 温かい/ローファイ/ダーク |
| 機能 | 3モード/4ヘッド/SOS/MIDI | 2モード/ロングディレイ |
| 用途 | サウンドデザイン/多機能性 | クラシックなアナログディレイ |
DM-2Wが提供するのは、BBD素子特有の「経年劣化したテープ」のようなダークな温もりですが、VOLANTEはそれを遥かに凌駕する磁気飽和、ワウフラッター、ヒスノイズの再現で、より複雑でリアルなテープエコーの質感を提供します。
vs Empress EchoSystem:機能性との対決
| 項目 | STRYMON VOLANTE | Empress EchoSystem |
| タイプ | 磁気エコー特化 | 複合ディレイ(20種類以上) |
| 価格 | ¥70,000前後 | ¥80,000前後 |
| 特徴 | 4ヘッド独立制御/SOS | 独立2ディレイエンジン/MIDI |
| 音色傾向 | 統一された哲学(磁気) | 多彩なバリエーション |
| 操作性 | 直感的なエコーマシン操作 | 豊富なアルゴリズム |
EchoSystemは、デジタル技術を駆使した多種多様なディレイアルゴリズムが魅力ですが、VOLANTEは「磁気エコーの極致」という単一の哲学に深く特化。4つのヘッドを個別に制御できる点は、他の複合ディレイにはないリズミカルな独自性を生み出します。
vs Catalinbread Echorec:ブティック・ドラムエコー対決
| 項目 | STRYMON VOLANTE | Catalinbread Echorec |
| エコー方式 | 3モード(Drum含む) | Binson Echorec特化(ドラム) |
| 価格 | ¥70,000前後 | ¥40,000前後 |
| 機能 | 4ヘッド独立制御/SOS/MIDI | 4ヘッドプリセット/バイパス選択 |
| 傾向 | 高忠実度モデリング/多機能 | 泥臭いヴィンテージ感/シンプル |
Echorecは、伝説のBinson Echorecという単一の機械のサウンドを追求する優れたペダルですが、VOLANTEはDrumモード一つとってもサウンドの柔軟性と制御の自由度で勝ります。特に4つのヘッドのレベルを個別に調整できる点は、Echorecのプリセット切り替えとは一線を画す「自由な作曲性」をもたらします。
まとめ:残響は、音の印象の大部分を左右する
音楽体験における「残響」、すなわちディレイやリバーブは、ただの付け足しのエフェクトではありません。それは、音の空間的な印象、楽曲の情緒、そして時代の空気感といった、聴き手の記憶に残る要素の大部分を左右する「音響的な建築材」です。そしてStrymon VOLANTEは、この残響というパラメーターを、かつてない精度と自由度で制御する至高のツールです。
VOLANTEが再現するテープエコーのワウフラッターや、ドラムエコーのパーカッシブなタッピングは、音そのものに「温かみのある時間軸」を与えます。それは、ハイファイなデジタルディレイが提供する無機質な反復とは一線を画す、磁気記録媒体特有の有機的な揺らぎです。この揺らぎこそが、ブルースやサイケデリックロックが持つ深いノスタルジーや、ポストロックが描き出す壮大な空間性の源泉となります。
VOLANTEは、貴方のギターサウンドを、歴史と情感を内包した「テクスチャー」へと昇華させます。残響を操ることは、すなわち音楽の印象そのものを定義することです。VOLANTEは、その最も高次元な表現を可能にする、現代の音響芸術における不可欠なマスターピースと言えるでしょう。





